A5:SQL Mk-2の基本と便利な使い方

  • DBを使用したシステム開発を行っている方
  • DBのデータ確認や構造の確認ができる軽いソフトを探している方
  • ソフトのダウンロードができない環境で使用できるDBクライアントソフトを探している方
  • (もしかしたら、使っている方が知らない機能もあるかも)

なにをするソフト?

A5:SQL Mk-2(以降A5Mk2)は「データベースクライアントソフト」です。(開発者様サイト
データベースに接続してデータの確認や登録SQLの発行構造情報の取得や吐き出し等々、、、開発者がDBに対して行いたいことがこのソフト単体で完結してしまうのでは?というレベルで色々できます。
私もSIerに勤めていた際は入社時から退職時までお世話になっておりました。

本記事ではそんな「A5:SQL Mk-2」を現場でどう使っていたかをご紹介します。

IT業界あるあるなのか、こういった英語名のソフトなどは読み方がバラバラになるんですよね。
開発者様サイトでは「A5:SQL Mk-2(エーファイブ・エスキューエル・マークツー)」と表記されています。
私が呼び名で聞いていたのは
A5(エーゴ)(エーファイブ)
A5M2(エーゴエムニ)(エーファイブエムツー)
A5Mk2(エーファイブエムケーツー)

ですかね。
私は「A5(エーファイブ)」「A5Mk2(エーファイブエムケーツー)」派の人間でした。

使い方

ダウンロードに関して

開発者様サイトからダウンロードできます。
Win7の頃から使っていたので、「Vectorからダウンロード」の方から使用していましたが、Win10になってからはMicrosoft Storeからのダウンロードを使っています。
開発者様サイトに使い分けの参考のためのページもありますので、そちらをご参照いただければと思います。

基本的な使い方

まずは基本的な使い方から

接続DBの追加

接続先のDBを追加します。
上部のツールバーから「データベース > データベースの追加と削除」から追加ができます。

ここでの追加は「サーバにDBを追加」するのではなく、「A5Mk2に接続先情報を追加」する作業なので、DBはあらかじめ作っておきましょう。
左下の「追加」から、接続先情報の追加が行えます。
上部には接続先として登録済みのDB一覧が表示されています。
今回は自分のパソコン内に作成したPostgreSQLのDBに接続していきます。
追加する際は接続するDBに合わせて接続タイプを選択します。今回はPostgreSQLに接続するので、PostgreSQLの接続タイプを選択します。
接続タイプを選択したら、接続に必要な情報を入力していきます。
  • サーバ名:サーバのIPアドレス、ホスト名など(今回は自分自身なので「localhost」と入力)
  • ポート番号:サーバにDBをインストールしている際に設定しているポート番号(DBによってデフォルトのポート番号は決まっています。接続タイプを選択すると、デフォルトのポート番号が初期入力されているので、基本的にはそのままでOK)
  • ユーザ名:DBに接続できるユーザのユーザ名を入力。このユーザでログインします。
  • パスワード:ログインするユーザのパスワードを入力
この当たりは毎回必要になると思います。パスワード保存のチェックボックスであったり、色の設定であったりは必要に応じて設定しましょう。
今回の接続設定
今回接続するDB

テスト接続で入力内容に誤りがないことを確認して「OK」を押します。その後、接続情報名称の設定が可能ですが「サーバー名/データベース名」で名前がデフォルトで設定されます。変更しなくても問題ないと思いますが、ご自身の識別用に名前が必要であれば設定しましょう。
接続テストで接続成功となった際の表示

接続先情報の名称設定画面(デフォルト値)

一覧に接続先情報が追加されていれば設定完了です。

一度登録した接続先を編集する場合は、一覧で選択した後に下部の「修正」をクリックすることで編集が可能です。
似たような接続情報で新しい接続情報を登録する場合は、似ているものを選択→コピー→コピーしたものを選択→修正とすると、間違いも少なく、設定も早く行えます。

作成した接続先への接続

左に接続先が一覧表示されていると思いますので、そちらから接続先DBを選択して接続してください。
接続名を右クリック→データベースを開く、またはダブルクリックで接続できます。
パスワードの保存を行っていない場合は、パスワードの入力を求められます。

「kairanban」の左の赤線は「色」の設定を行ったため、表示されています。

データの修正

A5Mk2からデータの新規作成・更新・削除が簡単に行えます。
接続したDB情報から、データ修正を行いたいテーブルを選択します。
テーブルを右クリックして「テーブルを開く」またはダブルクリックで開くことができます。
開いたら上のアイコンを使って入力をしていきます。

よく使用するのは

  • +:レコード(行)の追加
  • ー:レコードの削除
  • ✔:編集の確定(コミット)
  • ✕:編集の取り消し

です。✕右横の矢印で最新の状態に更新ができるので、編集後は一度最新の状態に更新して確認することをお勧めします。

コミットをするまでは編集が確定されませんが、行を移動(修正をコミットせずに別の行の修正を始めるなど)するとコミットされてしまいます。注意しましょう。

開発中によく使った便利機能

ここからは仕事でよく使用した便利機能をご紹介します。
ぜひ試してみてください。

SQLの生成

Create文

対象のテーブルを右クリック > ソースをSQLエディタで開く
を行うことでテーブルを作成するためのSQLを確認することができます。

右クリック > ソースをSQLエディタで開く
Cretateが出力される
Select, Insert, Update, Delete

同様にテーブルを右クリック、「SQLの生成」をクリックすることでSelect, Insert, Update, Deleteを生成することができます。
対象カラムや条件に使用するカラム、OrderByなどをダイアログで設定することができます。

右クリック > SQLの生成
必要に応じて設定

Select, Insert, Update, Deleteを同時に出力してみました。

4つのクエリを選択
それぞれクエリが出力される

SQLの整形

SQLエディタ(上記の機能でクエリ出力されるウインドウなど)でSQLを整形できます。
改行を入れて見やすくする整形と、1行での整形が可能です。

  • CTRL + Q で改行を入れた整形
  • CTRL + SHIFT + Q で1行の整形
  • 右クリックしてメニューから選択で整形

ができます。クエリ中にコメントが入っていると、1行整形できずに改行されるので注意。

CTRL + Q
CTRL + SHIFT + Q

差分出力

個人的には一番開発のサポートになっていた機能です。
どんなふうに使用するかというと、

データ検索クエリを作成して、データを検索
※Order ByをPkeyカラム(データを一意にできるカラム)で指定する。しなくてもよいが、データ比較結果を正確に出力するために設定推奨

システムなどでデータを更新する

同一のクエリを再度実行し、データ差分を出力

といったことが可能です。
自分の作成した機能でデータの更新を正常に行っているか、不要な削除を行っていないかを確認できます。

クエリを実行
別プロセスでデータ編集後に比較実行アイコンを選択
差分表示

一瞬、A5のウィンドウが隠れるかもしれません。その際はタスクバーなどから再度表示してください。
すると、比較実行の確認ダイアログが表示されます。
Order Byを指定していれば、「手動による同一レコード識別キーの選択を省略」が可能です。Order Byの指定が不足している場合は識別キーの選択画面が表示されます。

今回の記事はここまで。
他にも沢山の機能があるので、いろいろ触ってみてください。個人的に便利だと感じたものはまた紹介したいと思います。